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               車屋の話。 
                 
                私がこの業界に入って、もう34年。ということは1974年からだ。 
                当時、東京にも何軒か車屋はあったが、今はその殆どが廃業もしくは倒産の為無くなっている。 
                 
                めぼしいところでは、環状8号にあったチェッカーモータース ユニオン、セントラル 渋谷自動車、目黒通りではオートロマン、 
                アートガレージなど。 
                 
                ところが最近は外車屋以外の資本から参入した 新しい車屋が目立ってきた。 
                そこらは立派なショールームを構え、在庫も多数持っている。一見、外車は派手で儲かっていそうに見えるらしい。 
                だが、私の長年の経験から行くと、非常に効率の悪い儲からない商売だ。 
                まず、一番に経費がかかりすぎ。特にショールームなどをましなところに建てたりするとてき面。 
                おまけに、今は新車は殆どゼロに近い儲け幅。 
                このあいだ、茨城の私の長年の友人、切替さんが430を新車で輸入して利益は100万も無いと言っていた。 
                それでは商売にならない。 
                 
                だからモデナとか430とかのチョイコロを買い上げて売るわけだが今や商品がだぶつき気味。 
                どこでも同じ車を並べているから、買いたい奴はネットでしらべりゃそれで済む。 
                 
                ポルシェもガリバーなど大手の資本が参入してオークションなどで薄利で売るものだから昔からのポルシェ屋は仕入れが 
                出来なくて泣いている。 
                つまり今は完全に車屋の淘汰の時代。 
                いきずまって、ベンツの中にディノとかミウラを並べて誰が買う? 
                 
                当社のように創業、28年勿論ビンテージフェラーリ、ランボルの専門店それでも今はお客の財布の紐は硬い。 
                それはある意味、先が見えない不安だからか?別に買えない訳ではないけど、、 
                 
                私はそういう人にいう、 
                今は本当に価値のある物、あるいはお金をかけて惜しくないもの、それらを厳しく見極めて買いなさい。 
                当然それを司る車屋も厳しく選択しなさいと。 
                 
                その意味で皆さんが当社を選択し、信頼を得られるのなら言うことは無い。 
                またそれに応えられるように、私はいつも万全の準備で待とうと思う。 
                この道、34年、キャステルで28年。 
                 
                私が今まで歩んできた道のりは一重にお客の満足のためにある。 
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